剣道八段の精神科医が科学的見地から宮本武蔵の神髄に迫る
深く一を貫いた者が万を動かす
約400年前、洞窟でつづられた剣聖・宮本武蔵「全戦全勝の法則」
宮本武蔵が晩年、洞窟に籠もって書き残した『五輪書』。それを、精神科医として25年、剣士として45年を重ねた著者が、現代の脳科学・精神医学の知見とともに読み解いた"超訳"である。
逐語訳ではない。地・水・火・風・空の5巻、全73の教えを、ビジネス・対人関係・メンタルといった現代の現場に届く言葉へと編み直した。
「百錬自得」は神経可塑性として、「一を極めれば万に通ず」は転移学習として――武蔵の鋭い直観が、現代科学の言葉で裏打ちされていく。400年前の経験則が、いま「納得して実践できる教え」として立ち上がる。
説くのは、剣の技術ではない。迷いをどう収め、恐れとどう付き合い、いかに動じずに動くか――すなわち「生き方の技術」である。
正解が揺らぎ、情報に振り回される時代。動じない軸を求めるすべての人へ贈る、400年の知恵と最新科学が交わる一冊。
水の巻
01 心を水に 形を変えながらも、本質を失わない。これが「水の心」の正体だ。
02 常の心 特別な日のために心を整えるのではない。毎日を整えるのだ。
03 不動心 不動心とは、動かないことではない。必ず戻ることだ。
04 観見の目付 凝視すると見失う。広く観ることで、かえって本質が見えてくる。
05 生と死の手 目的は持ち、結果に執着しない。これが「『生き手』で稽古する」ということだ
06 姿勢が心を作る 背筋を伸ばした瞬間、心も伸びる
07 飛足・浮足・踏みしぶる足は嫌う 飛ばない、浮かない。
08 有構無構 型はある。しかし、型に生きるな。
09 一拍子の打ち 迷った瞬間に、機会は消える。
10 二の越し 自分が動くより、相手を動かす。
11 無念無相 考えていない。それが、最高だ。
12 残心 終わりを終わりにしない人間が、長く勝ち続ける。 他
【目次より】
はじめに
地の巻――自分の軸を作る、十六の教え
水の巻――柔軟さと安定の、十八の教え
火の巻――先手と主導権の、十七の教え
風の巻――比較と原理の、十一の教え
空の巻――極致への、十一の教え
おわりに